Blender入門#24:カメラの設定

カメラのアクティブ化 Blender
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制作したシーン(オブジェクト)をCGの画像として出力するには、レンダリングという作業が必要です。レンダリングはマテリアル設定、ライティング設定などに基づいて、Blenderに計算させて最終的な画像を作る作業です。レンダリング設定やライティング設定などの必要な作業は後で説明していきますが、ここではBlender入門:モデリングの記事で制作したシーンを使って、カメラの設定について説明します。

まず大事なのは、レンダリングする画像はカメラから見たシーンとなること。シーン内にカメラがいくつあっても、レンダリングに使われるのはアクティブに設定したカメラのみです。

 

1.カメラのアクティブ化

シーン内にカメラが1つしかない場合は、アクティブ化の作業は必要ありません。シーン内に複数のカメラがある場合には、レンダリングに使いたいカメラを選択してから、「Ctrl」+テンキーの「0」キーを押します。

カメラのアクティブ化

[GARD]

 

2.カメラのプロパティ

カメラオブジェクトを選択すると、プロパティ・エディターの「オブジェクトデータ」タブの図柄がカメラになります。これをクリックすると、カメラに関するプロパティが表示されます。なお、このオブジェクトデータのボタンは、選択したオブジェクトにより図柄が変わります。

カメラプロパティ

 

ここでカメラの種類(透視投影、平行投影、パノラマ)、焦点距離または画角を設定したり、カメラの撮像素子(センサ)の大きさを設定したりすることができます(カメラの画角やセンササイズに関してはこちらの記事も参考に:Blenderのカメラ設定について)。ここではカメラの細かい設定は行わず、デフォルトの値のまま使用します。

 

3.カメラ視野の調整

既に、視野操作でカメラビューについて説明しました(テンキーの「0」キー)。モデリングの記事で制作したシーンをカメラビューで表示すると、下図のようになったはずです(あるいは角度は違うけど、上手くカメラの向きがトミー君に合っていない状況のはず)。

カメラビュー

 

レンダリングの結果、画像として出力されるのは真ん中の明るい部分で、周りの暗くなっている部分は出力されません。カメラビューにおいては、上図のレンダリングされる部分とされない部分の境界をクリックすることでも、今見ているカメラオブジェクトを選択することができます。

明るい部分の大きさを変えるのはカメラのプロパティだけではなく、レンダリング設定の中で行います。これは後でレンダリング設定の記事の中で説明します。

カメラの向いている方向、位置を変える方法には2通りの方法で設定することができます。お勧めは最初に説明する方法です。2つ目は使いにくいので・・・(私は!)。

 

(1)カメラをビューに固定する方法

3Dビュー上で「N」キーを押したときに右側に表示されるシェルフの中に「ビュー(View)」パネルがあります。このパネルの「カメラをビューにロック(Lock Camera to View)」にチェックを入れます。

カメラロック

 

これはカメラビューでしか機能しないものなので注意してください。カメラビューで3Dビュー上で視野を変えるようにマウス操作します。すると、ビューの動きにカメラが固定されているので、カメラの位置や向きを変えることができます。

カメラ位置合わせ

 

最終的に以下のような角度にカメラを調整してください。完了したら、「ビュー」パネルの「カメラをビューにロック」のチェックを外します。

設定後

 

(2)フライモードを使用する方法

フライモードもカメラビューで行う機能です。「Shift」+「F」キーを押します。すると、3D Viewの中央に黒い十字が表示されます。このとき、フライモードというモードになっており、マウスや以下の操作キーでカメラの向きや位置を調整することができます。

マウス操作はカメラの向きを変えます。
カメラの位置を変更するには、「W」=前進、「S」=後退、「A」=左へ移動、「D」=右へ移動です。

キーを押し続けると、移動し続けることができます。

また、マウスホイールをプラス方向に回すと移動量のスピードアップ、マイナス方向に回すと、移動量のスピードダウンとなるので、ホイールで調整しながら、「W」、「A」、「S」、「D」キーで位置決めをします。

この他に、「Tab」キーを押すと、重力の効果を加えることができます。これによりシーン内の主人公になった感じでカメラを動かすことができます。このモードにしたときは、カメラの下に地面になるようなオブジェクトがないと、落下が止まらないので、カメラの下に地面になるオブジェクトを用意しておかないといけません。

その他のキー操作は、フライモード時に3Dビューのヘッダ部分に表示されるので参照してください。

フライモードコマンド

好みの位置に合わせることができたら、マウス左クリックで位置を確定します。キャンセルはマウス右クリックとなります。

正直言って、カメラの位置や向きを設定するのにあたかもダンジョンの中を進む主人公みたいな動きって必要なの?と思っています。まして、重力で落ちますって・・・。以前のフライモードの方が良かったなぁ。

と最後は愚痴ですが。。