「BlenderユーザーのためのSubstance Painter」改訂

Blender
Share to..

現在、電子書籍として出版している「BlenderユーザーのためのSubstance Painter」本を改訂しました。
改訂箇所を以下にまとめました。

内容は最新バージョンでの操作方法が変わった部分の反映、新機能の追加(新機能を網羅しているわけではないです。この機能は「すごい!私の本にも書いておきたい」と思ったものだけ追記しています)。その他には、書けていなかった作業上の注意点などの追記です。スクリーンキャプチャはその解説に影響のないものは最新のものに差し替えていません。

改訂した本(日本語版/英語版)は、以下の方法で入手できます。

Kindleを購入された方は自動更新設定がされていれば、自動的にダウンロードされます。自動設定していない場合は、手動でKindleページからダウンロードしてください。

DLmarket(日本語版/英語版)、Blender Market(英語版)、Gumroad(英語版)で購入された方は通知が行きます。それに従ってダウンロードしてください。

これから購入する方で製本版を検討している方は今しばらくお待ちください。現在、古いバージョンからの差し替え手続き中です。

 

[GARD]

 

B改訂の内容

・はじめに

Blenderの対象バージョンを2.78c、Substance Painterの対象バージョンを2017.1に変更。

 

・2.2項のStep ⑤に補足を追記

複数のオブジェクトに対しTexture AtlasでUV展開する際、予め個々にUV展開しておくと良いと書きましたが、UV展開を実施した後はTexture Atlasで展開したUVと予め展開しておいたUVの2つが共存することになります。プロパティエディタのオブジェクトデータにあるUV Mapsパネルは以下のように表示されます。

Substance Painterで読み込む際に2つのUVがあると正しく認識してもらえないので、Texture AtlasでUV展開後に予め作成しておいたUVマップの方(上図の場合、UVMap)を削除しておく必要があることを追記。

 

・3.1項 TextureSets List

重いシーンでは「Solo」ボタンを使った方が作業しやすくなることを追記。
Texture Set名の変更方法、説明文の記述方法、Texture Setの再割り当て方法を追記。

 

・3.2項 基本操作のボタン

ボタンレイアウト図を最新化。Resources Updaterの追記。

 

・4.2項 インポートしたAdditional Map用のテクスチャの設定に補足追記。

オブジェクトに設定されたマテリアル名とインポートしたテクスチャが対応できている場合(例:マテリアル名Bottle1に対し、テクスチャの名前がBottle1_normal_baseという形になっているとき。Bottle1以下の用語は決まっており、Additional Mapをエクスポートしたときに付けられる言葉)、Additional Map設定はインポート時に自動的に行われることを追記。

 

・4.3項 複数のTexture Setに対してベイクする際の設定時の注意を追記

なるべく少ないマテリアルを設定してSubstance Painterに渡すのがTexture Setの数が最小限になるので良いと書きましたが、複数のTexture Setがある状態でのベイク設定で注意があるので以下の内容を追記。

4.3項に記したBaking画面で各種設定時にCommon設定以外の設定は対象とするTexture Setごとに設定が分かれています。下図の部分で設定の対象となるTexture Setが表示されています。ですので、何か設定を変えたら、その右横にある「Apply to all」ボタンを押すと、変更した設定が全てのTexture Setに適用されます。そして、複数のTexture Setがあるときに表示される「Bake all texture sets」ボタンを押して実行します。

 

・5.2項(7) Procedural Textの古い記述を削除

Procedural Textが実装された時は9種類しか使用できませんでしたが、その後のバージョンアップで使用できる数が増えてきているので、数を記した部分を削除。

 

・5.2項(11) 半透過ペイント時のシェーダーについて追記

透過のために選択するShaderを「pbr-metal-rough-with-alpha-test」と記述しましたが、半透明を扱う場合は、「pbr-metal-rough-with-alpha-blending」を使うこと、そして、関連の設定方法について説明を追記。

・5.4項(2)マテリアルのインポートに追記

ユーザー用のShelfフォルダのパスの変更を反映。

また、Substance Sourceからのマテリアルのインポートは、自分でファイルをダウンロードして所定のフォルダに保存しなくても良くなりました。Substance Sourceでダウンロードをワンクリックするだけでインポートできることを追記。

 

・5.5項 リソースの差し替えツールの追記

Resource Updaterについて説明を追記。

 

・8.1項(4) Add Filterに追記

バージョン2017.1で追加された便利なフィルター(以下)について説明を追記。メカものテクスチャを制作する際に良いです。

– MatFx Detail Edge Wear
– MatFx HBAO(Horizon Based Ambient Occlusion)
– MatFx Shut Line

 

・9.1項 プリセットの保存先のパスを更新

ユーザー用のShelfフォルダのパスの変更を反映。

 

・10.2項 作成したテクスチャの利用方法にOpacity Mapの使い方を追記。

⑩番目にOpacity MapをBlenderで使うためのノード構成の説明を追記。透過、半透明になる部分を含んだテクスチャを作成した場合はこの方法でノードを組み立ててください。

 

・10.2項 1つのテクスチャに複数のマップ情報を入れたもののBlenderでの使い方を追記。

Substance PainterのExporterでは1つのテクスチャのRGBAチャンネルに別々のMap情報を格納してエクスポートできます。⑪番目にBlenderでそのようなテクスチャを使うときのノード設定を説明。

 

・その他

文章表現の見直し。誤記訂正。

 

P.S. 今回、改訂版には既存の操作説明に関する注意事項で書き漏れたものを反映させるのが目的でしたが、書いているうちに新しいバージョンの機能もあった方がいいよねと思い追記しました。今後もバージョンアップごとに必ず改訂するとは約束できません。別文書としてリリースするかもしれないし、小さい変更については、また無償で改訂版に含めてしまうかもしれません。