このサイトではBlenderやMaxwell Renderの使い方を初めての方でも分かり易いように解説したチュートリアルと藤堂+の作品やCGに関連した参考書、Webサイト、CG(VFX)を使った動画を紹介しています。

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Maxwell Renderチュートリアル

21.Multilightを使ったライトシュミレーション作成

レンダリングしたシーンを使ってライトシュミレーションをする方法を解説します。これまでに使ったmonkeyのシーンを使います。monkeyなどに好きなようにマテリアルを設定してレンダリングを完了してください。なお、以下よりダウンロードできるシーンはレンダリング時間節約のため出力画像のサイズは小さくしてあります。


サンプルシーン

シーンデータのダウンロード

レンダリングが完了したら、Multilightの下にタイムラインがあります。その右端にこれから作成するライトシュミレーションの動画の全フレーム数を設定します。作成する動画のフレームレートを決めます。ここでは25fpsにします。そして、ライトシュミレーションの長さを35秒の動画を作成するとすると合計875フレーム必要になるので、Max.Frameを875に設定します。


最大フレーム長の設定

タイムライン上に橙色の線があるフレームにキーが設定されています。橙色のBoxはタイムライン上のスライダで内部の数値がカレントフレームです。最初から設定されている100フレーム目のキーは不要なので、タイムラインの橙色のBoxを100フレーム目に合わせます(下図の通り)。キーが設定されているフレームにBoxが重なるとフレーム番号が太字になります。


100フレーム目にキーが設定されている。

橙色のBoxを右クリックして、表示されたメニューから「Delete Key Frame」を選択してキーを削除します。


100フレーム目にキーが設定されている。

次に0フレームに移り、全てのEmitterの出力を0にします。また、橙色のBoxを右クリックし、表示されたメニューで「Auto Key」がオンになっていることを確認します。


0フレーム目の設定 Auto Keyの設定

次に125フレーム目に移り、emitterの出力を3000Wにします。Auto Keyが有効のためemitterの出力を変化させると自動的にキーが設定されます。


125フレーム目の設定

同様にして250フレームのemitter出力を0Wに、375フレーム目のemitter_2の出力を3000Wに、500フレーム目のemitter_2の出力を0Wに、625フレーム目のemitter_1の出力を2000Wに、730フレーム目のemitterの出力を2500Wに、835フレーム目のemitter_2の出力を2500Wに設定します。これでキーの設定は全てです。以下のようにキーが設定されているはずです。タイムラインの右側にある再生ボタンを押すと、Preview画面上でライティングの動画を確認することができます。


キーフレーム設定の完了図

次にタイムラインの左端にある「Options」から「Save Sequence」を選択して、連続静止画を出力します。


Save Sequence

表示されたウィンドウ上で出力先と出力ファイル名を入力します。Resolutionは変更しても元のレンダリングしたときの大きさから変更できないようです(バグかも)。「Depth」は出力する画像形式により選択ができます。ただ、8bpcでは出力結果にスムーズなグラデーションが再現されないので、16bpc以上の画質が良いと思います。最後の「Separate Lights」はemitterごとにファイルを分けて出力するもので、今回は使いません。後でどんなものか試してみてください。では、設定が完了したら「OK」ボタンを押して出力を始めます。


Save Sequenceの設定

出力が完了したら、出力された連続静止画を動画に変換するソフト(私はAfter Effectsを使ってます)を使って動画にすれば完成です。